リンゴとアン

発達凸凹の息子・アンくんと、母親・リンゴの奮闘記。

感覚過敏な親子がプラレール博に挑む②

前回の記事

感覚過敏な親子がプラレール博に挑む①

 

 

さて。

池袋駅に到着した一行。

 

改札に出るなり、

空気の重たさを感じる。

 

そして、地上に出た途端、

アンが一言。

 

「なんか、クッサいなー!」

 

海近くのまあまあ空気のいいところに住んでいるアンにとっては、

都会の臭いは鼻に付く。

私もね…

 

サンシャインシティまでの道のりは、

それなりに長く。

そしてプラレール博への列は…

 

かなり長く。

 

抱っこやら、お茶やら、ラムネやらで誤魔化しながら、

40分ほど並んで、プラレール博に入場!

 

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人人人人人……

 

各ブースも、それなりに並んでおりました。

 

それでも、アンもテンちゃんも、

思い思いに動き、眺め、触り、参加して、

楽しんでいたようです。

 

 

子どもたちの疲れが出てきたのは、

入ってから1時間ほどたった頃。

 

 

新幹線をあしらったTシャツを選んでいると。

 

テンちゃんは、

ドクターイエローがいい!」

と、即決。

 

しかし、アンは…

 

「いらないっ」

「いいのっ」

 

 

おへそが曲がり始めた様子。。。

 

 

アンのおへそが曲がる要因は

・疲れた

・おなかへった

・思い通りにいかない

・お父さん(またはお母さん)が怒ってる

・いろんな音がする、雑音になる

・空気が悪い

・視覚刺激が多い

・言いたいことが言葉にならない

 

こんなところ。

 

 

誰にでもある要因。

それが受け入れられないというか、

理解できない

というところでしょう。

 

 

今回の場合は、

・雑音

・パパがイライラした口調なってきた

・おなかへった

・言いたいことが言葉にならない

 

かな。

 

 

 

プラレールのTシャツが欲しくないなんてこと、

ないんです。

 

 

ホントは欲しい

 

でも、今現在はそれどころじゃないの!

=「いらないっ」

 

という変換です。

 

 

なかなか、パパはその辺りを理解できなくて、

彼もイライラすると人の気持ちを考えられないので…

相乗効果テキメン!になるんですね。

まったく、嬉しくないですね・・・。

 

 

こんな小パニックの時、

定型発達コンビの姉弟は、

静かに二人で戯れております。

とくに空気読みが抜群の弟マイロは、

私たち夫婦のごきげんまで取りにきます。

 

 

パパはヒートアップするばかりなので、

私とバトンタッチして、

アンの気持ちを和らげます。

 

 

まずは、

アンがしたかったことを、

アン主体で動いてもらいながら読み解きます。

 

けっして!

先読みしない、深読みしないこと。

 

親がやりがちな、

 

こうしたほうがいいんじゃない?

ああしたほうがいいんじゃない?

ということは

一切いいません。

 

言うと雑音が増えて、アンの頭がもっとグチャグチャになります。

 

=中パニック

にレベルアップしちゃいます。

 

 

放っておく、の汲み取りバージョンです。

 

 

ここまでくるのには、

まぁそれ相当の時間がかかりましたよ…

菩薩じゃないんでね。

 

 

アンの気持ちを先読みしたところで、

当たりません。

 

 

なので、研究するかのごとく、

 

へー、なるほどねー

 

と可笑しいと思いながらも、付き合うわけですよ。

 

 

もちろん、

社会的に(経済的に)いけないものには、

説明をします。

 

 

アン「プラレールが欲しかったの!」

に対して、

 

リンゴ「今日はお誕生日でもクリスマスでもないから、かってあげられないなぁ。」

 

アン「なんでーー!欲しいもん!」

 

リ「欲しいからって買ってたら、おうちがおもちゃだらけになっちゃうから、一個買ったら捨てないとねぇ。なに捨てる?」

 

アン「えー、捨てたくない」

 

リ「じゃあ、どうしようかー」

 

アン「サンタさんに頼む」

 

リ「そうねー

  アンくん、わかってくれてありがとねー

  トミカ一台ならいいよ、小さいし。

  ここにしか売ってないのがあるんだってー!

  わぁ、どれにするー?」

 

と、トミカを指さします。

 

けっして、手を引っ張ったりせず!

他動はノンノン!なのです。

自動が、大事。

 

 

 えー?どれどれ??

と、アンの足取りは重いながらも

トミカ売り場に進むのです。

プラレール博なのにトミカ?というツッコミは承知の助。。。

 

 

私の手法として、

アンが、私とふたりでしっかり向き合って話すことによって、

いろんな情報がバラバラに頭に入ってワサワサしている状況から、

一旦引き離します。

 

 

集中する=世界(視野)を縮めることで、

安心します。

 

 

そうすると、アンも自分に集中できて、

気持ちを吐露できるんですね。

 

 

大人が、

こっち買えないからあっちにしたら?

とシフトできることが、

簡単にシフトできない。

 

 

情報が多すぎて、

整理できない。

 

 

ここまでアンを理解しておかないと、

対応できないのか…

と思われるだろうけど、

これは5歳のアンだから。

 

 

対応策を彼が習得できたら、

それで生きやすくなる。

 

 

私が、ここまでわかるのに4年近くかかった。

ということは、

アンが習得するにも、

それ相応の時間がかかるでしょう。

 

 

長いようで、振り返ればとても短い時間だったと、

思えるんだろうな。

 

 

ま、そんなこんなで、

アンは限定のパトカーを手に入れ、

Tシャツはこまちがいい!と自分で選び、

ガチャガチャを自分でやって、

大満足で会場を後にしましたとさ。